巡り合い
運命的な出会いというのはある日突然訪れるものです。
着物の話です。
先日より探していた一生モノの着物。
なかなか「コレ」と思う色に出会えず困っていましたが、
気長に探そうと思いながら来店した贔屓の呉服屋さんで、
「白無地を染めたら良いんじゃない?」と勧められました。
目から鱗とはまさにこのこと。
またおあつらえ向きに地紋はシンプルな雪和文様。
そうなったらこれに合う帯だ襦袢だ帯占め帯揚げ、
あれよあれよとワンセット。
さて支払いとなりこれは高くつくぞと現実に戻されるかと思いきや
示された値段にまたもビックリ。
「勉強しました」
と呉服屋さんが見せてくれた電卓の数字は、どう考えても値引きしすぎ。
白無地の生地代と帯を足した値段を完全に下回っています。
染め代、仕立て代、襦袢の生地代、仕立て代、八掛の生地代、染め代、
本来かかるはずの代金はどこへ…?
帯揚げ帯占めがサービスになるのはよくあることですが、
「折角なら家紋入れる?」
「え・・・だ、大丈夫ですか・・・?」
「後日だと(家紋刺繍だけで)1万円以上かかるよ」
「お願いします」
そんなわけで、呉服屋さんのとんでもないご厚意のおかげで、
理想の一点物の着物を手に入れることが出来ました。
なんだか一生分の幸運を使い果たしたような気がしますが
今から仕立て上がりが楽しみです。
佐渡